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小説の墓場

井蛙三姉妹の日常 第一話「井蛙三姉妹の誕生」

第○一話「井蛙三姉妹の誕生」

 

洩矢諏訪子は、守矢神社の二の神として八坂神奈子と共にまつられている。しかし、昔八坂神奈子と対戦した結末から、カリスマ度合いは神奈子よりも一段階ランクダウンしてしまうとか。

 

そこから、よりカリスマ度合いを高めるために、自身の服にデザインされたカエル三匹を、式神として召還することにした。

 

諏訪子「森と土の精霊よ、ここに三匹のカエルを召還致し、我の式神とするーーー」

 

 

諏訪子が祈りを捧げると、諏訪子の服が盛り上がり、三匹のカエルが飛び出した。

 

ケロケロ、ゲコッ!

 

諏訪子「あなた達に名前を与えるわ。以後、私のために尽くしてね」

 

三匹の中で一番年上なカエルには、井蛙天論と名を付けた。井蛙(せいあ)が姓で、名が天論(あまろん)だ。

 

次に年上なカエルには、井蛙御国と名を付けた。井蛙が姓で、名が御国(みこく)だ。

 

一番下のカエルには、井蛙人美と名を付けた。井蛙が姓で、名が人美(ひとみ)だ。

 

みんな女の子だ。諏訪子は幼女姿だが、さらに幼女姿の三姉妹の姿である。

 

天論「諏訪子様、諏訪子様、私の能力、御光を出す程度の能力を使います!」

 

すると、諏訪子の背後が黄金に輝き、カリスマ性が高まった。染み出るほどのカリスマ性、信仰対象の性質が向上した。

 

諏訪子「ありがとう。良い出来よ天論」

天論「やったー!諏訪子様にほめられた!」

御国「諏訪子様、移動の際には是非私に頼んでください」

諏訪子「ええ、お願いね」

人美「信仰対象度合いを私が独自に調査してレポートさせていただきます」

諏訪子「ありがとうね。人美」

御国「えー。私だけ、名前で呼ばれていない・・・・・・ガクシ」

諏訪子「大丈夫よ、御国、あなたにしかできないことは、縦横無尽に飛び回ることだから。普通の飛行術以上のことができるから」

御国「ありがとうございます!諏訪子様!」

諏訪子「じゃあ、三人とも、私のために尽くしてね」

三姉妹「はーい!お任せあれ!」

 

そうして三姉妹は、能力を発揮するための会議を行っている。

 

天論「鳳ショウは、天から差し込む光を発揮するの。それを利用して屈折させて対象に投影し、御光が指すような姿にするのよ」

御国「竜笛のその様は縦横無尽に昇竜する竜のごときね」

人美「ひちりきは、主旋律を奏でる楽器で、地上の人々の声を集めるの」

 

天論「それらの機能を使って、諏訪子様を輝かせるにはどうしたらいいかしら」

御国「はいはーい!本番のために他の誰かでテストしてみてはいかがでしょーか!」

天論「それはいいアイデアね。人美はどう思う?」

人美「人里の方を試験体にすることで、民からの反応が手っ取り早くとれるかと」

天論「そうね。良いアイデアね!さっそく誰にするかしら?」

御国「里山で有名な存在と言えば、上白沢慧音さんでは?」

天論「確かに、寺子屋で教師をされているからですね」

 

人美「教師としてのカリスマ性があるから、検体としては最適かと」

天論「だけど、すでに教師としてのカリスマ性があるから、結果がわからないんじゃない?」

御国「あ、そうか。そうだね」

天論「すると、他に誰かいるかな?」

御国「人里はまた今度にして、魔法の森に住んでいる、人形使い・アリスさんにしたら?」

天論「そうね。アリスさんなら、魔法の研究とか言って、協力してくれるかもね」

御国「そうだろう?さっそく、試験を依頼しに行こうよ!」

天論「まず、諏訪子様に報告してからね」

 

そうして三姉妹は、守矢神社本殿にいる、諏訪子様に試験の旨を伝えにきた。

 

天論「諏訪子様、これから三人で、試験をしに魔法の森に行ってきます。よろしいでしょうか?」

諏訪子「いいわよ。行っておいで」

神奈子「あら、式神でも作ったの?諏訪子」

諏訪子「この服に宿るカエルを元にしたの」

神奈子「まあ、あなたらしいわね。よく調教しておくのよ。式神ならこの神社にとっても良い存在だから」

諏訪子「そうね。よく調教しておくわ。雅楽の演奏もできるから、雅楽演奏会でも開きましょうね」

神奈子「良いわね!これで里山からも支援者が集うキッカケになるかもしれないわ」

 

そこに東風谷早苗がやってきた。

 

早苗「なにか、良い話題でもありましたか?」

 

神奈子「いやなに、諏訪子が式神を作ったからって言うんだよ」

早苗「式神ですか?諏訪子様の信仰性なら、ご不要でしょうに」

諏訪子「いえね、雅楽の演奏も出来るから、雅楽演奏会でも開いてみるのも一興かと思うの」

早苗「確かに神社には欠かせないものですよね!良いですね!これまで呪文で風の音を操作して雅楽っぽいものを流してはいましたが、本物を流せるのなら事欠かさないですね!」

諏訪子「そ、そうよ。博麗神社にまた一つ対抗できるものができたんじゃない?」

早苗「そうですね。フフフ・・・・・・」

諏訪子「ま、あまり度が過ぎないようにね」

 

神奈子「で、この子達の名前はなんていうんだ?」

諏訪子「井蛙三姉妹よ。左から、井蛙天論、井蛙御国、井蛙人美よ」

三姉妹「うぃっす!」

神奈子「小さくて可愛いわね!」

三姉妹「じゃ、行ってきます!」

諏訪子「行ってらっしゃい!」

 

そうして井蛙三姉妹は魔法の森に行った

 

天論「ところで、アリスさんの家の場所はわかるのよね?」

御国「上から見たから大丈夫さ」

人美「心配」

天論「まあ、そのうち歩いていけばつくでしょ」

御国「あれじゃやない?人形がドアにかけてあるから」

人美「たぶんあれ」

 

天論は、背が届かないので、御国の背中に乗ってドアをたたいた。しばらくして、家主が歩いてくる音がする。ドアが開いた。

 

アリス「はい、はーい。どちらさま?って、いない?」

三姉妹「ここでーす!」

アリス「あら、小さいのね」

三姉妹「はじめまして。井蛙三姉妹といいます。洩矢諏訪子様の式神です」

アリス「守矢神社の?それで、私に何のようかしら?」

天論「それが、現在、カリスマについて研究しているのですが、その実験に協力して欲しいのです」

 

アリス「カリスマの研究?どういった内容なの?」

天論「はい、私たちの能力が、総合的にカリスマを向上させる能力になるんです。ですが、私たちは今日生まれたばかりなので、その能力を発揮できる機会がないわけです。そこで、協力させていただける方のカリスマ性を向上させることで、実力と経験を蓄積させてもらうことを申し出ているのです」

アリス「そうなの。レミリアが聞いたら卒倒もののお面白い研究ね。協力するわ」

天論「ありがとうございます!」

アリス「それで、名前を聞いても良いかしら?」

天論「はい、私が井蛙天論です」

御国「あたしが、井蛙御国といいます」

人美「井蛙人美です」

 

アリス「そう。わかったわ。それでどうすればいいの?」

 

天論「はい、その能力行使には、雅楽っていう音楽を聞いてくださるだけでカリスマ性が向上します」

アリス「へ?音楽を聞くだけで?」

天論「はい。その中で、私は、アリスさんが御光を発するようにします」

御国「それであたしは、竜のように威厳に満ちて飛行できるようにします」

人美「そして私は、そのカリスマ性の向上による結果を報告します」

アリス「そうなの。至れり尽くせりね」

天論「はい!では、演奏はどこでやっていいでしょうか?」

アリス「そうね、音楽を流せる場所なら、いい場所があるわ。リビングでいいかしら?」

 

天論「はい。そこでよければ、演奏の準備をさせていただきます」

アリス「よろしくね。こっちよ」

 

アリスは、三姉妹を家の中に招き入れ、リビングに通した。

 

すると、三姉妹はどこから取り出したのか、三管の雅楽楽器をとりだした。天論は、竹でできた鳳ショウという楽器を練炭で温めている。結露を防ぐためだ。

 

人美は、ひちりきの弁にあたる部分をお茶の中に浸けている。湿らせて音を出すためだ。

 

御国は、下準備がいらないので、平調音取のための最終チェックをしていた。

 

三姉妹「それでは、最初に音を合わせるための前奏曲を流します」

 

平調音取と呼ばれる、鳳ショウ、ひちりき、竜笛の順番に音色を合わせるものだ。

 

ーーーーーー♪

 

平調音取が終了した。

 

天論「これより、本番、越天楽の演奏を始めます」

 

その音楽は、この世のものとはいえない、音色だった。天論が奏でる鳳ショウの音色が特に天に昇るような音色を奏で、時折聞こえる、太鼓の音が拍子を合わせている。

 

アリス「天に昇るような音色ね。そう。これはカリスマが高まる曲ね」

 

演奏が終了した。

 

天論「これで、アリスさんのカリスマが高まりました。今のご気分はどうですか?」

アリス「そうね。晴れ晴れした印象ね。スッキリしているわ」

天論「それは良かったです。これから誰かにお会いしますか?」

アリス「そうね。魔理沙にでも会おうかしら」

天論「霧雨魔理沙さんですね?是非お会いしましょう!」

 

アリスはおめかしを整え、井蛙達と一緒に魔理沙の家に行った。

 

コンコンッ!・・・・・・

 

魔理沙の家のドアをたたく音が今までにないくらい軽快な音がした気がする。

 

魔理沙「はいはい、なんだぜ?」

 

ドアが開いた。

 

アリス「魔理沙、ごきげんよう!」

魔理沙「アリスか。どうしたんだ?今日はなんか違うな?なんか良いことがあったのか?」

アリス「ええ!とても良い研究に巡り会えたの!」

魔理沙「研究?アリスほどの研究家がそこまで言うほどの研究があるんだ?」

アリス<何、この反応!今までより最高の反応だわ!>

魔理沙「ん?どうした?」

アリス「んーん。ちょっと考え事してただけよ。その研究ってのは、カリスマの事についてなの」

 

魔理沙「カリスマ?レミリアの十八番じゃないの。それを研究するからには、何か良い大意があるはずだろうな?」

アリス「あなたもその研究に参加しない?良いご褒美があるわよ」

魔理沙「って、アリスがやっている研究じゃないのか。誰がやっているんだ。そして、ご褒美って何なんだぜ?」

アリス「諏訪子の式神がやっているの。それで、そのご褒美が、カリスマの向上なのよ」

魔理沙「へー。諏訪子のね。しかしカリスマか。そんなに必要なものか?」

アリス「あったら便利よ。良い方こうに事が進みやすいもの!」

魔理沙「確かに、あったらあったらで良いことが進みやすいのなら、必要だな」

アリス「そうでしょ?しかもその研究に参加するのは、音楽を聞くだけいいのよ!」

 

魔理沙「へ?音楽を聞くだけでいいのか?」

アリス「そう、聞き流すだけでカリスマ性が身につくの!」

魔理沙「確かに、今日のアリスはどことなく輝いている気がするぜ」

アリス「そうでしょ?」

魔理沙「で、その研究者達はどこに?」

アリス「さっきから目の前にいるでしょ?」

魔理沙「は?あぁ、そこにいたのか」

天論「さっきから、ずーっといましたよ!」

魔理沙「わりぃーわりぃー。小さいから視界にはいらなかったぜ」

 

人美「それで、カリスマが高まったアリスさんを見て、どうでしたか?」

魔理沙「そうだな。なんかこう、御光がさして来るというか、威厳を感じたぜ」

人美「だそうです」

アリス「ほう!いい結果ね!」

魔理沙「楽しそうだな。あたしもやってみるかな。その研究とやらに」

天論「ご協力ありがとうございます!」

アリス「じゃあ、私は戻るわね。必要だったら呼んでね。家にいるから」

天論「はい。よろしくお願いします」

 

アリスは要が済んだと思い、家に帰って行った。次回は魔理沙のカリスマ性を高める実験です。

 

 

□>>第二話

 

 

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井蛙三姉妹の話しが始まりましたね。よーやくです。念願の第一話が始まりました。井蛙天論のキャラクターは以前から、会報などで発揮されてきましたので、わかると思います。御国の性格は、快活な性格になりました。人美は、無口ですが、的確な言葉を選び話す性格です。

 

これから、実験と称して結果的にイタズラとなるが、実験として展開されるストーリーです。実験のためにはあらゆるキャラクターに会います。交渉術は天論が得意なので、基本は天論が話し続けます。どんな強い妖怪にも実験に協力するのならば、ずずいっと入り込みます。