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小説の墓場

魔術師まどか☆メイガス 第5話「魔術訓練 中編」

SIDE:士郎

 

さて、二人が来たようだな。二回目の訓練の前に魔術刻印の継承をしていかなくてはな。そろそろ凛が来るころだが、少々遅いな。

 

士郎<凛?もう到着しているのだろう?>

凛<えぇ、もう裏口に着いているわ>

士郎<では、中庭で待ち合わせだ。にしても今日は市長の仕事があったんじゃないか?>

凛<了解。仕事は副市長に任せたわ。ルーチンワークだからできるでしょうし>

士郎<そうか、それならば大丈夫か。子持ちの市長は大変だな>

凛<士郎の方がもっと大変じゃないの。ま、いいわ。じゃねぇ〜>

 

さて、まどか達を迎えに中庭に急ごう。

 

SIDE:桜

 

にしても心配ね。さやかの初の魔術が残念だったなんてことにならなければいいけど。

 

「さやか、体調は大丈夫?」

 

SIDE OUT

 

さやか「母さん、大丈夫だよ。絶好調な感じがするしね」

 

桜「そう、それならいいのだけれど、魔術は体調からも影響を受ける、心身に影響される特性があるから、体調が万全じゃないと成功率が下がるのよ。特にさやかの場合はそれが心配なのよ」

 

さやか「うん、わかっているよ。この日のために毎朝5時に起きてトレーニングしていたし、気持ちも体調も万全だよ」

 

桜「それならいいんだけれど、でもやっぱり心配ね」

 

まどか「サクラおばさん、さやかちゃんが大丈夫と言っているのなら大丈夫だと思いますよ」

 

桜「まどかちゃんが言うのならそのようね」

 

さやか「・・・ちょっ!あたしの意見よりまどかの意見かいっ!?」

 

桜「フフフ・・・まあ、いいじゃないの?それよりもうじき中庭に着くわ」

 

三人はアインツベルン城の中庭に足を踏み出した。

 

まどか「うわー!きれいな庭だね!」

さやか「空気がとてもいい味!」

 

士郎&凛「ようこそ。まどか、さやか」

 

まどか「お父さん!お母さん!やっと着いたよ!」

士郎「頑張ったな!まどか。いよいよ魔術継承の時間だ。準備はいいな?」

まどか「はい。準備大丈夫だよ」

士郎「それでは執り行う。桜、さやかに継承をしてくれよ?」

桜「はい、大丈夫です」

 

士郎「それでは、始めるぞ、まどか」

まどか「はい」

 

そうして、士郎は、まどかの背中に手を当て、魔術刻印の継承を行った。

継承した魔術刻印は100。凛と士郎それぞれから50ずつ継承した。もともとまどかにある魔術刻印は30。つまり130もの刻印を継承することになった。もっと継承すれば効率が上がると言うものだが、いきなりすべての継承をすると肉体の疲労があまりにも多いために、100の継承を行った。

 

士郎「まどか、体調はどうだい?精神的にも来る継承だからな」

まどか「・・・うん、なんか軽い貧血みたいに、くらっとくる以外は特に大丈夫だよ。ハハハ・・・」

士郎「大丈夫か!まどか!!貧血が起こると言うことは、やはり、100の継承は酷であったか・・・」

まどか「大丈夫だよ、お父さん、私から言い出したことなんだし、何回かにわけてまた継承するんだよね?それなら、大丈夫・・・だと思うよ」

凛「・・・まどか、表情と言っていることが乖離しすぎよ。士郎、ちょっと休憩させたら?」

士郎「そうだな。30分の休憩をしよう」

 

ー休息開始ー

 

凛達はまどかを、救護室に移動させた。まどかは、救護室に入ると否や、静かに入眠した。

 

凛「発熱は無いみたいね。よかった・・・ただの貧血のようね」

士郎「やはり、無理をしないで半分の継承にすべきだったか」

凛「しょうがないじゃないの、もう継承してしまったし、まどかも期待する心が強かったから、少ない継承では納得することはないしね」

士郎「これで最初の魔術行使は、少し押さえる必要があるな」

 

凛「そうね。降霊させるランクを少し押さえた方がいいかもしれないわ。Sランクが限度ね。本当はもっと上のS++とか際限なくできるのだろうけど、貧血じゃあ、そこまでね」

士郎「そうか。魔術サポートがあれば、Sがちょうどいい頃合いか」

凛「そうね」

 

さやか「まどか・・・強い子・・・」

桜「じゃあ、今度は私たちの番ね」

 

士郎「桜、魔術刻印はいくつ継承するんだ?」

桜「そうね、まずは80くらいね。さやかの魔術特性から考えて、規模よりも回路によるネットワークの密度の濃さをメインにすべきだと思うの」

凛「士郎と似たようなイメージでいいのかしら?」

 

桜「そう、固有結界のことを考えると疑似神経たる魔術回路の相互作用が密でないと高ランクの投影が成功しないの」

士郎「そうか。まあ私の魔術回路は、実質の神経と連結してしまってはいるがな」

凛「特殊すぎて参考にならないわね。ちゃんと訓練では普通の魔術訓練をお願いするわよ?」

 

士郎「ああ、了解した。期待に応えるようにしよう」

桜「そろそろ休憩終了ね」

士郎「まどかは、もう少し休ませるとして、さやかの継承を行おう。」

 

桜「さやか、背中を見せてくれる?」

さやか「はい、お母さん」

 

さやかは、背中を桜に見せて魔術刻印の継承の準備を整えた。刻印継承は、まどかの時よりも早く終わり、予後はまどかよりも良いようだ。

 

桜「さやか、体調の調子はどう?」

さやか「うーんと、特にめまいとかは無いよ。健康そのものだよ」

桜「そう。なら良かったわね」

 

士郎「このまま、魔術訓練に行きたいところだが、まどかの体調がかんばしくないため、明日に延期することにする。今日はここ、アインツベルン城に宿泊するといい」

凛「明日は日曜日だし、私も泊まるわ」

 

士郎「さやか、明日を楽しみにしているぞ」

さやか「はっはい!」

桜「ふふふ・・・面白くなってきたわね」

 

こうして5人はアインツベルン城に宿泊することにした。まどかの様態を考慮しての判断であった。これなら、明日には全快であろう。

 

夜になり、士郎は、アインツベルン城にある自室の書斎で毎日の日記に今日起きたことなどを記していた。

 

まどかが体調不良で魔術訓練が明日に、持ち越しとなったが、士郎の顔には笑みがあった。

 

士郎「ふむ。面白いことになってきたようだ。まどかも明日には全快だろうから、明日の用意でもしておくか。さやかが剣を投影したら、それを媒介としてサーバントを降霊してみることにしよう。それでいいな?凛」

 

士郎は同席している妻、凛に同意を求めた。

 

凛「それでいいんじゃない?二人一組で攻めと守りができるなら、もしもの時に安心だしね」

 

士郎「やはり、そう思うか。しかし、一つの懸念としては、サーバントを降霊した際に、人格を乗っ取られてしまうことが心配だな」

 

凛「それなら、媒介をよーく精査すれば事足りないの?」

 

士郎「そうなのだがな、私の例のように宝石を媒介とする場合は、どのような存在が応えるかどうか予測することが不可能だからだ。もちろん、ある程度、まどか自身が管制することは可能だが、自体内で論争になった場合、統合するのに一苦労だがらな」

 

凛「たしかに。それはそうね。なら、私の宝石であなたを降霊させたらいいんじゃないの?」

 

士郎「エミヤシロウをか?冗談がきついな凛」

 

凛「面白そうじゃないの?新旧のエミヤシロウのご対面なんて、見物よ」

士郎「見物のために、ご対面はしたくないのだがな。まあ私ならば状況把握能力は信頼できそうだな」

 

凛「そうでしょ?」

士郎「そうだが、さやかが投影できそうならば、そっちを採用するからな」

凛「そうね、それはしょうがないわね」

士郎「まったく、子を持ってもその腹黒さは浄化しないのか・・・」

 

凛「ふん。余計なお世話よ。腹黒さも私の個性だしね」

 

士郎は首を斜めに降りながら、頭を押さえてやれやれだと、言うばかりに体勢をとった。まあ、うっかりが研磨されていないだけ、ましだと言うように、士郎はまた日記の執筆に集中した。

 

凛「じゃ、明日よろしくね」

士郎「ああ、了解した。おやすみ、凛」

凛「おやすみ、士郎」

 

そうして、土曜日の魔術訓練の1日を終えた。明日は魔術行使の1日だ。さて、何をさやかは投影し、まどかは降霊するのだろうか?

 

士郎「明日が楽しみだ」

 

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魔術刻印の継承がさほど問題なく終了しましたね。

 

さて、明日はどうなるのでしょうか。これからが楽しみですよ。フフフ。