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小説の墓場

魔術師まどか☆メイガス 第8話「言峰杏子」

どうも。天論です。

 

言峰綺麗と娘の言峰杏子。彼女もまた魔術師の道を歩むことになりましたね。さて、二人の話から物語りが始まります。

 

そうそう、原作では言峰綺礼が正式名称ですが、魔術師まどか☆メイガスでは、きれいな綺礼として現界していますので、綺麗☆綺麗となり、綺麗の名前で登場しています。今更ですが、誤字ではありません。

 

************

 

「で、話って何なのさ」

 

言峰綺麗は、娘である杏子を学園中等部の談話室に迎えた。

 

「もうそろそろだということは、わかっていたのだがな、私は昔から魔術師を半分、生業としていたのだ。正確には手段の一つとして担っていたということだがな」

「昔からっていつから?」

「妻に会う前からだ」

「そうかい・・・・・・で、話はそれだけじゃないんだよな」

「ああ、そうだ。この魔術師という存在は、血統書のようなものでな、代々継承するような性格を持っているのだ。私の師である遠坂時臣、まどか君の母方の方だな。その方より魔術を伝授してもらい、今の私がいるということだ」

「ということは、あたしも魔術師になれってことか?」

「端的言うとそういうことだ。あの場に居た、ほむら君を除いた全員は魔術師だ」

「へ?ほむらは、魔術師じゃないのかよ」

「ああ、正確には異なる。彼女は人間ではないのでな」

「人間じゃない!?じゃあ、なんなのさ」

「ここだけの話と聞くのならば、答えよう」

「・・・・・・で、どうなのさ」

「彼女は私たち魔術師が望む最高の存在である、英霊という存在だ。英霊とは、英雄が死後、"世界"と契約してサーバントとして呼び出せる状態となった存在のことだ。本来はそれらを呼び出せるシステムがなければならないのだが、大昔にそのシステムが壊されてしまってな、今は存在しないのだ」

 

「っていうことは、ほむらは、その英霊という化け物と同じ存在ということなんだな?」

「ああ、そうだ。このことは内密にしておくのだぞ?魔術師という言葉は特にほむら君には言ってはならぬ」

「なんでさ?」

「彼女は、まだ私たち魔術師の存在を関知していないからだ。彼女はどちらかというと、敵対する存在であるからだ。しかし今は中立姿勢をとっているが、仮に敵対する存在となった場合、プロの魔術師達にとってもやっかいな存在であるからだよ。杏子達など、未熟な魔術師をかばうほど、手があかない存在だからだ」

「そんなに強いのか。ほむらは」

「私が十人いればどうにか迎撃できる存在だな」

「親父が十人だって!?そりゃあ強いな」

「ということだ。そのためには杏子、もっと強くなってもらわなければならない」

「魔術師になれってことだろ!上等じゃないか!猫を被っているほむらは、ちょっと気にくわない印象があったからな」

 

綺麗は、やれやれという姿勢で肩を降ろした。

 

「・・・・・・ふーっ・・・いらぬ火の粉をかけないでくれよ、杏子」

「わかってるさ。確かほむらは、武道に精通してるって言っていたから、あたしの相手をしてもらうように頼んで見るさ。まどかもいい相手だけど、ほむらもいい試合になりそうだからな」

「精進することはいいことだが、無理は禁物だぞ?相手は人外の相手だからな。もし杏子がほむら君にとって不要となったのなら、何をしでかすかわからないからな」

「あー・・・わかってるよ、ほどほどにしときゃいいんだろ?」

「本当に、よろしく頼むぞ・・・」

「本当に危なくなったら逃げるさ」

「了解した。では明日はさっそく魔術師の継承をするからな。覚悟しておくように」

「え?魔術師になるってそういうことなのか?魔法みたいにポンっとなるもんじゃねーの?」

「魔術師はそうしな生半可できるものではない。痛みを伴う継承をとる。まあ、大丈夫だ。儀式にはプロフェッショナルな存在を呼んでくるので心配はご無用だ」

 

「継承のプロフェッショナルっているのかよ。確か魔術は血統で継承するんだろう?」

「ああ。そうだ。親が子にしか継承することはできない。以外のものが継承するとしたら、一時的な継承となるだろう」

「じゃあ、そのプロフェッショナルは、何度もその継承とやらをしていることになるよな。そうなると何歳なんだよ」

「私よりは年下であることは確かだな」

「親父よりも年下かぁ」

「詮索はいいとして、明日にしよう。授業にいってくるのだ」

「了解」

 

そして、杏子は談話室をあとにした。

 

そして一人残った綺麗は、ある人物に電話をした。

 

「・・・・・・士郎、私だ。ああ、今回は順調だったよ。杏子に何か礼を施さないとな。ああ、わかっているとも。今回は成功させるさ。万全な体勢だからな。士郎のほうもよろしく頼むぞ。では」

 

どうやら衛宮士郎との電話だったようだ。今回はというのが気になることだが、このことの話はまたあとにする。

 

そして場面は、放課後。まどか、さやか、マミ、杏子の四人で、前回はできなかった、マミの修道女姿を見るために言峰教会に向かっている。

 

「マミさん、今度こそは、見せてくださいね!」

「ええ。今回は大丈夫よ。さやかさん。だって杏子ちゃんと約束したものね」

「ちょ・・・マ、マミさん、そのことは内緒の手はずでしょ・・・?」

「あぁら?杏子、何か私たちに隠し事ぉ?友人には内緒は禁物だよぉ〜?」

「くっ・・・!!あまったらしい会話はするなよ!さやか。いいだろ別に隠し事の一つや二つあったとしてもいいじゃないか!」

「おっと、そうきたか。杏子、まあまあ、明日ぐらいには公開されるんだし、もうはいちゃいなよ、すっきりするぜ?」

「って、魔法使いのことかよ」

「って・・・・・・マミさんがいるのに、何言っちゃうのさ!」

「大丈夫よ、さやかさん。私も魔法少女だから」

 

「え!?」(まどか、さやか、杏子)

 

「そうだったんですか?マミさん」

「ごめんなさいね、まどかさん。教会の修道女になる以前から魔法少女だったの」

「だっだれに継承してもらったんですか?」

「・・・継承?・・・いいえ、私自身が魔法少女になることを決意したのよ」

 

<まどか、杏子、マミさんは純粋な魔法少女として存在しているんだよ。私たち、魔術師のように継承で魔術師になったわけじゃない>

<そうなのか?あたしは、朝、親父から簡単に魔術師のことを説明されたぐらいだったぜ?この念話みたいなものも朝の時間に簡単に教えてもらっただけだからな>

<そうなんだ?杏子ちゃん、さやかちゃん。このことはマミさんには内緒だよ?>

 

「ふん・・・どうしたの?3人そろって黙りきっちゃうなんて?魔法少女が珍しいの?あなたたちも魔法少女なんでしょ?知っているわよ」

「え!?なんで知っているのですか?」

「それは、朝のあの戦闘をみたのならわかるわよ、さやかさん」

「あ、そうか。魔法使いならあの結界は簡単にわかるかぁーあちゃー。転校生とやりあうんじゃなかった」

「その転校生、暁美ほむらさんについてだけど、彼女は魔法少女でもない第三の存在だから注意してね。詳しくは教会で神父さんが話してくれるからよく聴いておいてね」

「まあ、あたしは朝聴いたからいいんだけど」

「杏子さんも、もう一回聴いておいてね」

「しょうがないな。聴いてあげるか」

「なっ。マミさんの頼みだと反応早いな・・・・・・あたしの頼みは右往左往するくせに」

「さやか、右往左往するんじゃなくて、単に呆れかえっているだけだよ」

「グッグサ!っときたぞぉ〜!この前の喧嘩の再開をするかぁ!?」

「喧嘩はやっやめてよ〜、さやかちゃん」

「まどかの言うとおりだぞ、さ・や・か」

「くっそ〜」

「もうすぐですよ、みなさん」

「またの機会にしようぜ。さやか」

「あぁ、今度こそは今度こそは・・・」

 

<こぇーなーさやか>

 

そして、マミが教会の扉を開けた。

 

すると、そこには、まどかの父、衛宮士郎が言峰綺麗と話し合っていた。

 

「お、お父さん!?」

「・・・ん?まどかか。教会に用とは珍しいな」

「マミさんの修道服姿をみたくて来たんだよ」

「巴さんのか?それは楽しみだな」

「うん!」

 

「では、着替えてくるので待っててくださいね」

 

巴マミは、更衣室に向かった。

 

「親父、マミさんが魔法少女ってこと隠していたのかよ」

「いいや、隠してはいなかったが、そのうち本人から伝えるだろうと思ってね、そのままにしていたのだ」

「ふぅ〜ん。ま、そういうことにしておくさ」

「お二人は、何を話されていたんですか?」

 

衛宮士郎が答えた。

「ああ、明日の杏子君の魔術刻印の継承についてだよ、さやか君」

「あぁ、そうなんだ。杏子ちゃんはまだ正式に魔法使いじゃないんだよね」

「そうさ。にしても魔法使いになったら何やろうかな?さやかいじりでもやるかなぁ・・・」

「ちょ、何物騒な発言するかなぁ?杏子!」

「だって、そうじゃん?魔法だぜ?何でも魔法で具現化できるんだろ?」

「いや、杏子君、それは不可能だ」

「え、だって魔法なんでしょう?学園長」

 

「確かに魔法だが、正確には魔術。自己内に存在するエネルギーを変換して魔力を生成する。よって、1から生成されたものは1にしかならない。1が10になるようなことはないんだよ」

「その考えでいくと、炎を出すにはイメージすればでるってことだよな?」

「ああ、その通りだ」

「なら、大きな炎も可能じゃないの?」

「いいや、杏子君、君は本当に大きな炎をイメージできるかい?」

「う・・・ん。無理」

「そう、つまりイメージできるものは生成できるが、イメージできない、曖昧なものは具現化できないのが魔術なのだ。もちろん、中には例外なものもある」

「例外があるんだ?」

「ああ、それが君たち魔法少女において唯一最上の魔術だ。固有結界さ」

 

「固有結界?」

「あぁ、術者の心象風景を具現化する、本来は大魔術とされ、複数人の魔術者たちが行うものだが、それを一人だけで行うものだ。まどかは英雄を自身に召還できる能力、さやか君は、数多の剣をランダムで投影できる能力だ。これらは固有結界の一種類だ。まだこれから成長させていくものだな。もっと強力になっていくだろう」

「じゃあ、あたしにも固有結界があるんだな!」

「ああ、誰にもあるものだ。それは、明日わかるようになる」

「よっし!楽しくなって来やがった!」

 

キィィィィィ・・・

 

すると、更衣室の扉が開かれようとしている。

 

「あ、マミさんの着替えがおわったようですね」

「みなさん、どうでしょうか?」

「わぁ!マミさん素敵です!」

「おぉ!聖母マミさんだぁ!美しいですよ」

「ありがとう、まどかさん、さやかさん」

「この修道服、神父さんが作ってくださったんですよ」

「うげっ!?親父がぁ??」

「何を言っている。杏子、おまえの服も全て私がデザインし、作成していることを忘れたのか?」

「わ、忘れてた・・・」

「へーすごいですね。綺麗さんが服までデザインしているんですね!」

「その通りだ、さやか君。ちなみに、学園の制服の原案も私が参与している」

「すごい、この服にそんな経緯があるとは・・・」

「うわぁーいやな記憶と共に思い出しちまったー」

「そんな、すごいじゃないか、杏子のお父さん。初めて知ったぞ」

「そりゃあ、な、ついでに言っておくと、市内の商店街やデパートにも親父がデザインした衣服があるっていう都市伝説があってな」

 

「いや、杏子、それは事実だ。私が縫製し、私が繕う。これぞ神の道。信仰の一筋の道だ。質素な衣食住を満喫してこそ、本当の信仰をめざせるというものだ」

「どこが、質素だ。どこが」

「まあまあ、杏子ちゃん、そのくらいにしておこうよ」

「すまないな、マミ。君の晴れ舞台なのに、親子の話ばかりで」

「いいえ、仲がいいんですね。見てて幸せになってきました」

「んなっ・・・(ツンデレ)」

「そうきたか!」

「っておい、さやか、それはあたしの台詞だろうが!」

「いいところどりもんねぇ〜」

 

さやかは、教会外に出て行った。それを追いかける杏子。仲がいいんだか悪いんだか。

 

 

ここで終わります。

 

 

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ちょうど良いところでしめさせてもらいました。

 

さて、杏子の固有結界が気になるところですが、蚊帳の外にいるほむらの動向も気になるところでもありますね。杏子の立ち位置からして、接着剤のような振る舞いをしているところから、発想しようと思っています。

 

"世界"を構築している衛宮士郎がどういうアプローチをしてほむらを引きつけるかが、次回以降の展開になろうと思います。ほむらの描写を次回以降にしていきますね。

 

どう展開していくかは、お待ちくださいね。ではまた。