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小説の墓場

エミヤの救済 第五話「プラチナ・ギルガメッシュ」

第5話「プラチナ・ギルガメッシュ

 

エミヤの救済上、避けては通れない存在の紹介です。

 

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エミヤがシステムを起動した直後、言峰教会の主人である、言峰神父は、次元コーディネーターの言峰である。聖杯戦争は、聖杯競争と名を変えて運営されると再発表した。

 

その通達は、座のシステムよりすべてのサーバントに送信された。そのサーバントの中で、第8のサーバントである、ギルガメッシュは、その存在を異にする危機に瀕している。

 

ギル「なんだ、コレは。言峰聞いているのか!」

言峰「コレか?私が自作した緑の麻婆豆腐だが?」

ギル「確かに、あの最悪な激辛の料理を出すなと命じたが、これは食欲を減する色だぞ?」

言峰「いいから、食え。辛いのがだめだと言ったので、特殊配合した魔力を充填した麻婆豆腐だ」

ギル「仕方あるまいか。どれ、まずは味のチェックだ」

言峰<ニヤリ・・・>

 

ギルガメッシュは、緑色に発光する麻婆豆腐を一口食べた。

 

ギル「?!?!?がはっ!」

 

一口食べたギルガメッシュの体の色が変色した。黄金の鎧がプラチナ色になり、紅の目が緑色に変色した。

 

言峰「どうだね?この麻婆豆腐の味は?」

ギル「あぁ、このわさびの味がなんとも良い味を出している。ほめてつかわすぞ。言峰」

言峰「ありがとう。ギルガメッシュ。鼻が高い良い評価だ」

ギル「此度の戦い、平和競争になるらしいな?」

言峰「あぁ、そうだ武力ではなく話力と交渉の戦いになる

ギル「我としては、そうだな。宝具をつかわずとも勝利することを好む。一時の戯れに我も興じてみよう。言峰、我も参加するぞ。貴様は表だって参加できないだろうから、独立的な存在として参加する」

 

言峰「ありがたい意見だ。ギルガメッシュの思うとおりに実施して良い」

ギル「そうか。ならばそのようにしよう。まずは大挙している衛宮邸にでも、挨拶に行くとするか」

言峰「自由行動を推進するぞ。ギルガメッシュ

ギル「それはありがたい。その期待に応えるとしよう。では、しばしここを空けるぞ。留守は頼むぞ」

言峰「御意に」

 

そうして、プラチナ・ギルガメッシュは、言峰の策により黒い部分は消え、白い善なる性質が強くなり、コーディネーターの言峰の思惑に応える存在として生まれ変わった。しかし、高慢なところは完膚無きまでには消えることは無かったようだ。

 

場所は変わり、衛宮邸。朝の顛末、セイバーの虎と桜への紹介が無事に終わり、虎は出勤し、桜も衛宮の休みを理解して事なきを得た。

 

セイバ「良かったのですか?シロウ。学校に行かなくて」

士郎「ああ、いいんだ。今日はいろいろと来る人がおおいだろうからな」

セイバ「確かに。そうですね。リンやイリヤ達が一挙に押し寄せてきますから・・・」

士郎「そうだし、もう和平交渉が始まっているから、いつどんな方が来ても失礼の無いようにしなくちゃな」

セイバ「それはそうですね。来賓の方に失礼の無いように、初見はよく見せなければなりません」

 

カランカラン・・・

 

士郎「さっそく誰かが来たようだ。敵対心はないよ」

 

セイバーは、玄関に向かった。

 

セイバ「それでは、私がお迎えをさせていただきま・・・!?」

士郎「ま・・・?」

 

ギル「平和の使者として参った。ん・・・これは、これは、王がお出迎えとは手厚い歓迎だな」

セイバ「アーチャー!!何しに来たのですか!!」

ギル「何を?笑わせるな。久しぶりの再会がその言葉とはな。このために新調した白いスーツとこの白いバラが映えないではないか。まあ、過去の事は、水に流すとして、今は和平交渉こそ正しい行いであろう?その無礼、無かったことにしてやろう」

士郎「セイバー、お客さんに失礼じゃないか」

セイバ「くっ・・・士郎、すみません。初見の相手ではなかったので、私的な感情を出してしまいました」

士郎「事情があると思うが、ここは押さえてくれ」

セイバ「はい。申し訳ありません」

 

ギル「ほう。そこの坊主、良い礼法をしているな。王の御前ではとてもいいことだ」

士郎「はい。ありがとうございます。ここは玄関ですので、奥の部屋にどうぞ」

ギル「うむ」

 

ギルは、士郎の手招きにより居間に向かった。

 

セイバ「高慢ではない・・・?あのアーチャーが・・・?様子を見ましょう」

 

士郎は、台所でお茶をいれている。

 

ギル「畳か。ここでは正座をすることが正しきことだな」

 

ギルガメッシュは、テーブルに正座した。

 

セイバ「な!?アーチャーが正座をしている!???」

ギル「どうした?セイバー。我の顔に虫がついているのか?」

セイバ「いえ、謙虚なあなたを見るのは初めてだったので」

ギル「和平交渉をするというのに、あぐらをかくのは失礼であろう?無礼を許す場なのなら、あぐらをかくが、今は初見の場だ。失礼にあたる」

セイバ「はい。そうならいいのですが」

ギル「そうだ。真名を名乗っていなかったな。我は古代ウルクの英雄、ギルガメッシュだ」

セイバ「ギルガメッシュ!?それは、最古の英霊ですか?」

ギル「そうだ。宝具の原点を所有する最古の英霊よ。アルトリア、貴公と同じ王である」

 

士郎が台所より歩いてくる。お茶をいれおわったのだ。

 

士郎「粗茶ですが、お茶をいれました」

ギル「おう。良い香りだ。この香りは、坊主、抹茶をいれたな?」

士郎「はい。お分かりいただけるとは思いませんでした。隠し味に抹茶の粉末を入れさせていただきました」

ギル「いやなに、抹茶のアイスティーを飲んでいるのでな、抹茶独特の香りがしたのでもしやと思ったのだ」

士郎「気づいてくださり、ありがとうございます」

セイバ「ギルガメッシュ、あなたがワイン以外を飲むなんて思いませんでしたよ」

ギル「・・・確かに、我は最近までワイン以外の飲み物を飲んでいなかったのだが、抹茶のリキュールを初めて飲んでから、抹茶にはまってしまってな、以降は抹茶を煎じた煎茶を飲むようになったのだ」

 

セイバ「お茶は、心をリラックスさせますからね、良いのでしょう」

ギル「・・・そうだ。この白いバラを生けてはくれぬか?アルトリア?」

セイバ「私がですか!?」

ギル「貴公がバラを生ける姿が見てみたいものでな。どうか我に見せてはくれぬか?」

セイバ「そこまであなたに言われたのでしたら、生けなくてはなりませんね」

ギル「ありがたい。よろしく頼むぞ」

 

セイバ「士郎、選定ばさみを貸してくれませんか?」

士郎「あぁ、持ってくる。それと白い花瓶も必要だな?」

セイバ「はい。ありがとうございます。お願いします」

 

士郎は選定ばさみを探しに、奥の部屋に行った。

 

ギル「白いバラの花言葉を知っているか?」

セイバ「いえ、存じ上げません」

ギル「それなら、生けたあとに教えてやろう」

セイバ「それより、あなたの目は緑色でしたでしょうか?確か昔出会った頃は赤色だったきがしますが?」

ギル「確かに赤色だったが、何、目の色などどうでもよかろう?」

セイバ「そ・・・そうですね<やはりやりにくいですね。謙虚なギルガメッシュとは・・・>」

ギル「そうそう、堅くなるのでない。もっとオープンに行こうではないか。アルトリアよ」

セイバ「それなら仕方ありませんね。ギルガメッシュ、なぜそんなに謙虚になられたのか知りたいものですね」

 

ギル「我はいつも戦闘に明け暮れていたわけではないからな。こうして和平の申し出もやっていたわけだ」

セイバ「そうですか。珍しいこともしていたのですね」

 

すると奥の部屋から士郎が選定ばさみと白い花瓶を持って、出てきた。

 

士郎「セイバー。持ってきたぞ」

 

ギル「おお。待っていたぞ。ささ、セイバー、生けてくれ」

セイバ「はい」

 

セイバーは、ギルガメッシュが持ってきたホワイトローズの花束を、解いて水を浸した花瓶に一輪一輪生けた。その姿は美しかった。

 

ギル「やはり美しいな。謙虚な姿が何ともいえぬ。可憐だ」

セイバ「あなたにほめられるとは、思いませんでしたね」

ギル「余も美しいものを愛でることはあるさ。特にそれがアルトリア、貴公ほどの王であればなおさらのこと」

セイバ「ありがとうございます」

 

ギル「そうだ。花言葉を言っていなかったな。白いバラの花言葉は、心からの尊敬だ。セイバー、貴公を王として尊敬する。この言葉に二言はない」

セイバ「そうですか。わかりました」

ギル「それでは、これくらいの時間で良いだろう。今日はとても良いものをみせてくれて、感謝する」

 

ギルガメッシュは玄関に移動した。セイバーと士郎も同様に移動した。

 

士郎「ありがとうございます。またのお越しをお待ちいたしております」

ギル「ああ。次回は共闘のことで談義するかもしれぬ」

セイバ「そうなれば、互いに良いことが起きますね」

ギル「今日は、楽しかったぞ。アルトリアよ。良き思いでができた。ではまたな」

 

そういいながら、ギルガメッシュは衛宮邸を後にした。

 

ギルガメッシュが衛宮邸を後にした頃、衛宮邸では、セイバーが一息ついていた。

 

セイバ「はー。謙虚な彼をみれたのは幸いなのでしょうか」

士郎「素敵な方だったじゃないか」

セイバ「彼とは、前回の聖杯戦争で宿敵同士だったのですよ。それが息が抜けたかのように、謙虚な姿になっていたのですから、拍子抜けしますよ」

士郎「そうだったのか。でもいいんじゃないか?今回は和平交渉が戦いの基本だから、あの気持ちがいいくらい謙虚な姿勢は、願ったり叶ったりじゃないか」

セイバ「まあ、そうですが、変わりようがありすぎましたから」

士郎「そうか。でも良かったんじゃないか?」

セイバ「そうですね」

 

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英雄王に白くなってもらいました。プラチナ・ギルガメッシュに。謙虚に気持ち悪いくらいになっていただきました。ぜんぜん慢心していない王ですね。これくらにしておかないと、扱いができませんので。

 

次は、遠坂とイリヤ達が引っ越しをする回です。